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施工事例

窯業系サイディング、ジョリパット、色あせ・ひびの補修及び塗装/富山県射水市

屋根・外壁

参考価格500万円

工期60日間

築年数10

富山県射水市I様邸の外壁リフォーム事例です。

~きっかけ(お客様より)~
新築してからちょうど10年経過しましたが、徐々に外壁も色褪せてきていました。正直な気持ちで言うと、新築後15年くらいをひとつの目安にしていましたので、もう3年~4年くらいはメンテナンスしなくても大丈夫だろうと思っていました。しかし、2021年の1月に災害的な大雪もありましたので、現在の状況確認だけはしておいた方が良いと思い、声をかけました。実際に診断した結果は予想よりも良くない状況でありましたので、時期はいつおこなうのかは未定でありましたが、一度リフォームを検討することにしました。

~診断状況(以下担当者より)~
築年数は10年でありましたので、ご自宅にお伺いする前は外壁リフォーム工事をするには少し早いような気もしましたが、今後を考え一通りの診断をさせて頂くためにご訪問させて頂きました。

ご自宅の外壁材種類は
(1) 窯業系サイディング+塗装仕上げ
(2) タイル
(3) セメントボード+塗装仕上げ
の3種類の外壁材が使用されていました。

外壁

リフォーム事例(before)
リフォーム前

色あせ、ひび割れ

リフォーム後

実際に状況確認をさせて頂くと、タイル以外の外壁部は非常に劣化が進んでおりました。セメントボード+塗装の外壁材は特に雨が降ると材自体に浸透してしまっており、まったく防水の役割を果たしていない状況であり、普段でも浸透している様子が見られました。また、全体的に色あせが進行し、ひび割れしている箇所がいくつかありました。

外壁

リフォーム事例(before)
リフォーム前

苔の発生、雨水浸透

リフォーム後

外壁材には材自体を保護するために塗装がしてありますが、窯業系サイディング+塗装部の外壁材も雨が浸透し、外壁材自体が傷んでいる箇所もありました。ここまでの症状になってしまうと、外壁材を張り替えせざるをえない状況でありましたので、一部のみ張替えの提案をさせて頂きました。また部分的に苔の発生や色あせしている状況もありました。

外壁やり替え部については下地もやり替えるため、防風透湿シートはやり替えすることで、外壁の内側に入りこむ雨対策にしっかりと対応をさせて頂きました。

また玄関ポーチの床は300角のタイルにて非常に面積もあることや、既存外壁の解体作業がありましたので、人工芝でタイル床が傷まないように養生をしました。

外壁

リフォーム事例(before)
リフォーム前

モエン大壁工法の説明

リフォーム後

ご提案内容

モエン大壁工法

ご提案内容については、将来における維持管理を考慮し少しでも長持ちすることを前提に商品と施工内容を検討しました。その中で、玄関正面のアクセントになっている塗装仕上げについては、予算的なことを考慮し、既存の上からの塗装も検討しましたが、外壁の劣化状況が進んでいることや、その際の仕上げについていくつのかの懸念される事項も予想されましたので、これについてはお客様と協議した結果、正面の塗装仕上げ部については、既存の外壁を解体・撤去し、新たに下地からやり替えることにしました。

タイルの部分はそのまま残す形になりましたが、全体のデザイン性を考慮し、住まいの正面の仕上げについては、モエン大壁工法による塗装をご提案しました。この商品は、豊富な色・パターンがあり、建物に応じてオリジナリティある豊かな見栄えになることから選定をしました。ひび割れや目地の目立ちにくさ等、品質の観点も選択理由の一つであります。また、それ以外の窯業系サイディングの塗装部分については、再度塗装をし直すことにしました。

外壁

リフォーム事例(before)
リフォーム前

ジョリパットサンプル

リフォーム後

コーディネートについて

1階正面における色合いは、全体を引き締めるために濃い色を。またそこには、既存のタイル部の色や2階からきている雨樋の色を考慮し、こげ茶色に近い色も検討しました。しかし、こげ茶色には赤色の配合により劣化し易い傾向にありますので、グレイ色にて濃い色をご提案しました。また2階については、1階の色合いを考慮し、また若干2階エアコンの配管ダクト色も配慮し、ホワイト色系の明るめの色にて全体の色合いのバランスを取りました。

打合せ時には実際の色、仕上げ模様(デザイン)のサンプルを多数用意しましたが、非常に悩みました。パースを作成し外観イメージを見てもらうこともありますが、紙媒体では実際の色と当然誤差はありますし、仕上げの模様も表現できません。また今回は過去の実例もありませんでしたので、サンプルを見ながら全体をイメージするしかありませんでした。これについては、何度も打合せを重ねた中で納得できるデザイン、色合いを確定しました。

また窯業系サイディングへの塗装については、将来性を考慮し対応年数の高い塗装を検討しましたが、その塗料を用いると含まれる原料により、表面の塗装仕上げに光沢がでてしまいます。それも1つではあったのですが、今回のケースは全体の色合い落ち着いた雰囲気にされたいというお客様のご要望もありましたので、いくつかの塗料性能をご説明の上、光沢色のない塗料を選びました。

屋根

リフォーム事例(before)
リフォーム前

パラペット笠木部の隙間から入ったコウモリ

リフォーム後

パラペットの笠木部

一部外壁解体部がありましたので、パラペット(外壁と屋根の境界にある立ち上がり部分)の笠木の取り外しが必要でありましたが、その際に隙間から入った蝙蝠(こうもり)が3匹発見されました。住宅の外壁部には様々な隙間がありますので、蝙蝠対策をとることは非常に難しいのが現状ですが、今回は笠木の隙間を埋めるための専用部材が存在しましたので、それを用いて蝙蝠が入らないよう対応しました。

屋根

リフォーム事例(before)
リフォーム前

リフォーム後

パラペット立ち上げ部

板金仕上げ

また今回は屋根のパラペット立ち上げ部については、屋根に積もった雪と窯業系サイディングの外壁材が常に触れることで、外壁が傷み易くなります。一部外壁材を貼り替えしないといけない箇所がありましたので、同時にこの部分の窯業系サイディングの外壁を、板金仕上げの外壁材に張替えし、外壁材が傷みにくい形をとらせて頂きました。

こだわりポイント

  • 新築住宅では外壁の劣化を考慮し、最近では板金仕上げの外壁材が増えていますが、それでも窯業系サイディングの外壁材が用いられることがほとんどです。この外壁材は既に商品として工場にて仕上げ塗装がしてあるものや後工程にて職人により仕上げ塗装をするものもありますが、商品・施工工法によって外壁性能や対応年数は異なります。また立地状況からも劣化状況は大きく異なってきます。
  • 今回は新築してから10年という期間でありましたので、時期的には少し早いような気持ちもあったのは事実です。しかし、築年数だけで判断することなく、お住いの状況をしっかりと確認した上で時期の検討しなければいけないことを改めて認識しました。外壁塗装は、雨水の侵入を防ぐための外壁材を保護する役割がありますが、塗装の劣化は外壁材自体の劣化に繋がり、しいては、余計な出費に繋がる原因にもなります。お住まいの状況により異なりますが、適正な時期に外壁リフォームすることは非常に重要なことではないかと感じました。